ご相談の多い症例
骨粗しょう症でお悩みの方へ

骨粗しょう症は、骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。加齢や女性ホルモンの低下、栄養不足、運動不足などが原因で、特に閉経後の女性に多く見られます。背中や腰の痛み、身長が縮むなどの症状がある場合は、早めの検査・治療が大切です。当院では、骨密度検査をはじめとした精密な診断と、患者さまに合わせた治療・予防プランをご提案いたします。気になる症状があればお気軽にご相談ください。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)の症状の特徴
骨粗しょう症の早期発見・早期治療のためにも、症状の特徴を知っておくことが必要です。主な特徴は、以下のとおりです。
自覚症状が少ない
骨粗しょう症には、ほとんど自覚症状がありません。痛みや違和感がないまま静かに進行していくため、サイレントディジーズ(silent disease:沈黙の病気・無症状疾患)と呼ばれることもあります。
背中が丸くなる・身長が縮む
粗しょう症はほとんど痛みがない病気ですが、進行すると背中や腰に痛みが生じることもあります。また、背中が丸くなったり、身長が縮んだりすることもあります。姿勢が悪くなったと感じたり、周囲から指摘されたりしたときは、骨粗しょう症を疑ってみましょう。
骨折しやすくなる
骨粗しょう症が進行すると、骨が折れやすくなります。転倒しただけで骨折することもあるため、日常生活に支障をきたすかもしれません。また、骨密度の低下が進むと、勢いよく座ったりくしゃみをしたりするといったちょっとした刺激でも骨折することがあります。特に太ももの付け根や手首の骨、背骨が折れやすくなるため、注意が必要です。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)の主な原因
骨粗しょう症の主な原因は、以下のとおりです。
骨粗しょう症は、誰もがかかる可能性のある病気です。原因を知り、予防に努めていきましょう。

加齢や閉経
加齢や閉経により、女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの分泌量が徐々に減少します。エストロゲンには肌のツヤやハリを保つだけでなく、骨の形成を促す役割もあるため、分泌量の減少により骨量低下を招き、骨粗しょう症に罹患しやすくなります。特に50代以降の女性は定期的に骨密度の検査を受け、現状を把握しておくようにしましょう。また、男性ホルモンが減少することでも、骨粗しょう症が起こりやすくなるといわれています。骨粗しょう症は女性に多く見られる病気ですが、男性も注意が必要です。
運動不足・栄養不足・喫煙・過度の飲酒
普段の生活習慣により、骨粗しょう症に罹患しやすくなることがあります。たとえば、運動不足は骨粗しょう症の原因のひとつです。運動により適度に骨に刺激を与え、丈夫な骨をつくりましょう。また、栄養不足も原因のひとつです。過度のダイエットにより栄養が不足することで、骨粗しょう症が引き起こされることもあります。特に高齢になると咀嚼能力や消化能力が低下するため、自然と食事量が減ることもあるでしょう。運動量や体格に見合った食事をし、栄養不足に陥らないように注意してください。喫煙や過度の飲酒も、骨粗しょう症を招く要因です。タバコには骨のもととなるカルシウムの吸収を阻害する働きが、過度のアルコールには骨形成に不可欠なビタミンDの活性化を妨げる働きがあります。
病気や薬の影響
慢性腎臓病や内分泌疾患により、骨粗しょう症になりやすくなることがあります。治療中の方や既往歴がある方は運動や栄養に注意し、骨密度の低下を予防しましょう。また、プロゲステロンやコルチコステロイド、抗てんかん薬などを長期間服用することも、骨粗しょう症の一因となり得ます。長期的に服用している医薬品がある方は、主治医に服用方法や骨粗しょう症対策について相談してみてください。
股関節骨折の家族歴
親が股関節骨折(大腿骨近位部骨折)をしたことがある方は、骨粗しょう症の発症リスクが高いと考えられています。一度、家族の骨折歴を確認してみてください。該当する場合は、早めに予防対策に取り組みましょう。
今すぐ取り組める骨粗鬆症(骨粗しょう症)の予防方法
普段の生活から骨粗しょう症を予防していきましょう。今すぐ取り組める予防方法を紹介します。
それぞれの方法について解説します。

ビタミンDやカルシウムなどを意識的に摂取する
ビタミンDやカルシウム、タンパク質などの骨形成に必要な栄養素を、意識的に摂取するようにしましょう。たとえば、ビタミンDはイワシやサケ、干しシイタケなどに豊富に含まれています。乳製品や小魚にはカルシウム、魚類や卵、大豆製品にはタンパク質が豊富です。また、ビタミンKやリン、マグネシウムなども骨形成に有効といわれています。骨形成によいとされる栄養素を積極的に摂取しつつ、栄養バランスが偏らないように注意してください。
運動習慣をつける
動習慣をつけることでも、骨粗しょう症の罹患リスクを減らせます。まずは負担が比較的少ないウォーキングや軽い筋力トレーニングなどから、始めてみてはいかがでしょうか。運動の強度が高すぎると、ケガや骨折のリスクがあり、かえって骨に負担をかけることになってしまいます。無理のない範囲で1日30分程度の運動をするようにしましょう。
日光を浴びる
太陽を浴びることで、骨形成に必要なビタミンDの体内生成を促せます。骨を丈夫にするためにも、屋外で日光を浴びるようにしましょう。ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動なら、日光を浴びつつ運動習慣もつけられます。関節に痛みがあり、運動が難しいときは、医師に相談してみましょう。
転倒しにくい靴・服装を選ぶ
骨粗しょう症は自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行している恐れがあります。骨粗しょう症が進行している状態で転倒すると骨折するかもしれません。スリッパや草履などの脱げやすい靴、高いヒールのある靴を避け、転倒を予防するようにしましょう。また、ロングスカートやフレアパンツなどの裾の絡まりやすい服も避けるほうがよいでしょう。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)を早期発見するポイント
骨粗しょう症を予防することも大切ですが、早期発見することも大切です。早期発見できれば早期に治療を開始でき、健康を維持しやすくなります。骨粗しょう症の早期発見のためにも、次のポイントを実施しましょう。
各ポイントを解説します。

定期的に整形外科で検査を受ける
日常生活から骨密度の低下を察知することは困難です。整形外科を受診し、定期的に骨密度を測定するようにしましょう。特に骨粗しょう症のリスクが高いと考えられる50代以上の女性なら、年に一度は骨密度検査を受けることが望ましいでしょう。また、問診や骨質評価、血液・尿検査などにより、さらに骨の状態を詳しく調べることが可能です。
家族歴がある場合は早めに受診する
股関節骨折の家族歴がある場合は、骨粗しょう症のリスクが高いと考えられます。若いうちから定期的に骨密度を測定し、早期発見できるようにしておきましょう。
当院で行う骨粗鬆症(骨粗しょう症)の検査と診断
ふじなみ整形外科では、骨粗しょう症の治療だけでなく予防にも対応しています。骨粗しょう症が気になる方だけでなく、健康な暮らしを守りたい方は、ぜひふじなみ整形外科にご相談ください。ふじなみ整形外科でできる骨粗しょう症の主な検査方法を紹介します。

問診・既往歴の確認
まずは問診です。日常生活の習慣や年齢、性別といった基本的な情報から、骨粗しょう症のリスクが高いのかどうかを判断します。また、今まで骨折したことがあるか、治療中の病気があるかなども確認します。一部の病気に罹患している場合や特定の薬物を服用している場合は骨粗しょう症のリスクが高いため、より積極的な介入が実施される可能性があるでしょう。
骨密度測定
MA法(マルチエネルギー法)は、X線を利用して骨密度を測定する方法の一つで、特に腰椎や大腿骨など、骨折のリスクが高い部位の評価に適しています。短時間で検査でき、精度も高いため、骨粗しょう症の早期発見や治療効果の判定に役立ちます。痛みや負担はほとんどなく、安心して受けていただける検査です。定期的な骨密度測定は、骨の健康を守る第一歩となります。ぜひご相談ください。
血液・尿検査
破骨細胞による「骨吸収」と骨芽細胞による「骨形成」のバランスを「骨代謝マーカー」によって調べます。骨吸収を示すマーカーが高いと骨密度が急速に低下する傾向にあるため、骨粗しょう症に罹患するリスクも高いと判断されます。骨代謝マーカーは血液検査や尿検査で調べることが可能です。骨粗しょう症の早期発見・早期治療のためにも、定期的に実施するようにしましょう。
当院で行う骨粗鬆症(骨粗しょう症)の主な治療方法
骨粗しょう症と診断されたときや、骨粗しょう症の罹患リスクが高いと判断されたときは、治療や予防対策を開始します。主な治療方法を紹介します。

食事療法
骨形成を促す働きのある栄養素を意識的に摂取することも、骨粗しょう症の治療に必要です。カルシウムやビタミンD、ビタミンKが含まれる食材を、普段の食生活に取り入れていきましょう。たとえば、ブロッコリーやモロヘイヤ、小松菜、ホウレンソウなどの緑の濃い野菜はビタミンKが豊富に含まれています。また、納豆やワカメなどもおすすめです。ただし、血栓を防ぐための薬を服用している場合は、ビタミンKの摂取量が増えると薬効が低下することもあります。食事療法を始める前に、普段服用している薬について医師にご相談ください。
運動療法
適度な運動も、骨粗しょう症の治療に役立ちます。ウォーキングやスイミングなどの全身を使う運動や筋力トレーニングを習慣的に実施するようにしましょう。また、バランス訓練なども転倒予防に役立ちます。ただし、すでに骨粗しょう症と診断されている場合は、運動によってかえって骨折のリスクを高めてしまう恐れがあります。医師や理学療法士などの専門家に相談し、適切な運動プログラムを組みましょう。
薬物療法
薬物療法により骨粗しょう症を治療することもあります。ビスホスホネートやデノスマブ、ロモソズマブなどの薬剤を処方されたときは、用量・用法を守り、正しく服用するようにしましょう。また、治療だけでなく予防にも薬物を使用することがあります。たとえば、普段の食事から十分にカルシウムを摂取できていないときや、食事で摂取したカルシウムを十分に吸収できていないときは、カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤が処方されることもあります。
定期フォローアップ
骨粗しょう症の治療効果を測定するためにも、定期的に骨密度検査や血液検査などを実施します。6〜12ヶ月ごとに再検査することが一般的ですが、治療方針や症状によっても異なるため、詳しくは医師にご相談ください。
骨粗鬆症(骨粗しょう症)に関してよくある質問
「骨粗しょう症は気になるけれど、検査や治療は不安がある」という方もいらっしゃるかもしれません。骨粗しょう症の検査・治療について、よくある質問とその答えをまとめました。ぜひ疑問解消にお役立てください。
ご相談の多い症例
身体の痛み
肩こり、腰痛、膝の違和感や関節の痛みなど、慢性的に続く身体の痛みは、姿勢の乱れや加齢、筋力低下が原因の場合があります。患者様の症状や生活習慣に合わせて、投薬・リハビリ・運動療法など、適切な治療を行います。
急なケガ・スポーツ外傷
転倒による捻挫や骨折、突き指、打撲、スポーツ中の肉離れや靭帯損傷など、急なケガに迅速に対応します。症状に応じた固定や処置を行い、日常生活への早期復帰を目指したリハビリテーションも行っています。
交通事故
交通事故後に起こる首のむち打ちや背中・腰の痛み、頭痛、手足のしびれなどに対し、レントゲンや必要に応じた精密検査を行い、症状に応じた的確な治療を行います。軽い衝突でも見逃せない不調がありますので、お早めの受診をおすすめします。
診療科目
整形外科 / リハビリテーション
診療時間
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
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9:00〜12:00 | |||||||
15:00〜19:00 |
※ 平日(月・火・水・金)の午後のリハビリは14:00スタートです
アクセス
〒491-0934 愛知県一宮市大和町苅安賀山王72
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